2026年9月に行った、西洋近世史ゼミ合宿の報告の続きになります!
【2日目】
西洋近世史ゼミ合宿2日目は、朝からチャーターバスで金沢から能登半島に移動して、能登地震後の復興の様子や、能登半島の歴史について学びました。
朝ごはんには、滞在先のホテルで焼き魚のついたボリュームのある和食を食べ、チャーターバスに乗って、輪島ワイプラザへ向かいます。
およそ3時間程度の長い道のりではありましたが、途中で千里浜なぎさドライブウェイを走行し、波打ち際すれすれの海岸線沿いをバスの中から楽しんだり、道の駅のと千里浜に立ち寄って能登ミルクジェラートを堪能したりして、能登半島を感じながら目的地へ向かいました。

11時前に輪島ワイプラザに到着しました。輪島ワイプラザは輪島市内の商業施設で、震災後は1000年以上の歴史を持つ輪島朝市が出張輪島朝市としてワイプラザ内で営業を継続しています。今回はその朝市の様子を見学しに、ワイプラザに立ち寄りました。施設に入ると、奥の方に開けたエリアがあり、そこで出張輪島朝市と称して、野菜や果物、干物や工芸品などを売る様々な出店が立ち並んでいました。売る側も買う側も高齢の方が多く、私たちのような学生は珍しいのか、どこから来たのですかと気さくに話しかけていただきました。震災前は屋外で、朝8時から輪島市の朝市通りに露店を並べて営業していたそうです。施設内には、震災した能登にあてられたたくさんの応援メッセージの書かれた寄せ書きや、「頑張ろう輪島朝市」と書かれた幕が複数掲げられており、能登のみなさんの復興への期待と気概を感じました。

お昼は、輪島市の中心地に移動して、各自食べたいお店に入り、食べたいものを食べるスタイルでした。店を探しながら、輪島市内を歩きましたが、歩道には地震の影響で壊れたとみられるタイルがそのままになっている箇所がちらほらあり、歩きにくさも感じました。地震の影響が今でも街に残っていることを実感しました。震災時に大きくビルが倒壊した場所も訪れましたが、今では更地になっていて、ただ何もなくなって雑草だけが無造作に伸びているという景色は寂しく、心を痛めました。


午後には、またバスで少し移動して、鴨ヶ浦ポケットパークを見学しました。ここでは、地震による地形変動の様子を見ることができました。海岸に突き出た崖で大きな土砂崩れが起こり、落石した巨石がそのままになっていたりする様子や、地盤隆起により以前まで海水が流れていた場所まで海水が流れ込まなくなった影響で海岸線が変化している様子をじっくり観察しました。海岸の雰囲気も実に殺風景で、本来綺麗な砂浜であったであろう場所は、雑草が生えていて芝生のようになっていました。元々、鴨ヶ浦ポケットパークには、海水が自由に流れ込む、天然のプールがあったそうなのですが、地盤隆起によりそれが干上がってしまいました。そんな鴨ヶ浦の塩水プールを災害の教訓として将来に残す震災遺構とするかという議論がなされていたそうで、被災の様子を歴史としてどのように残していくべきか、改めて考えるきっかけとなりました。

続いて、またバスに乗って移動し、千枚田ポケットパークでひとやすみ。日本海に面した「白米千枚田」という棚田を一望しました。
そのあとは、坂野先生の提案で、能登のワイナリーを訪問することに。バスの揺れが心地よく、バスの中で学生はほぼ全員ぐっすり寝てしまったので、ワイナリーについた時は私を含め全員、ドッキリで知らない土地に連れてこられた芸能人のように、ここはどこだ?という表情をしていましたが、ワイナリーの建物の奥に広がる広大なブドウ畑をみて一気に目が覚めました。見渡す限り、ブドウ畑が広がっていて、その景色におもわず圧倒されてしまいました。ワイナリーの方曰く、見えていた畑は全体の約8分の1だそうで、能登のブドウ畑の広大さに驚きを隠せません。時期も9月中旬ということで、畑のブドウも豊かに実っていました。ワイナリーの中に入って、実際に能登ワインを試飲することに。甘くて飲みやすいものやすっきりとした飲み口のものなど、種類ごとに味わいが異なり、試飲した能登ワインをお土産として購入するか検討する学生もちらほら。大学生の合宿ということで、中高の修学旅行とはまた一味違い、お酒をゆっくり味わう時間も行程に盛り込まれるわけです。

さて、美味しいワインを嗜んだ後は、2日目で帰宅する学生を見送るため、のと里山空港へ。ここは、別名のと里山ポケモン・ウィズ・ユー空港といい、2029年9月まで期間限定でポケモンとコラボしています。中に入ると実にたくさんのポケモンのオブジェやイラストが私たちを迎えてくれました。ポケモンに詳しい学生によると、飾られているポケモンはやはり飛行タイプが多いとのことでした。ポケモンと一緒に、ゼミ生全員で一人の学生を送り出すという光景は少しシュールでもあり、いい思い出になりました。

空港を後にした私たちは、本日のお宿へ向かいます。バスにまた1時間程度揺られて、向かったのは石川県七尾市の温泉街、和倉温泉にある味な宿宝仙閣というお宿です。味な宿というだけあって、入り口からやたら大きな金魚が泳ぐ池や、明るい女将さんたちが出迎えてくれる老舗の趣のある旅館でした。夕食は宝仙閣付近の居酒屋、旬菜旬魚あぐらで美味しいお刺身などを頂き、旅館に帰ってゆっくり温泉につかったところで2日目は終了です。
能登半島の震災の影響や復興の様子を肌で感じることができる貴重な1日でした。