西洋古代史専攻4年 兼子澪 〈2014年度版〉
こんにちは。文学部史学科4年の兼子澪と申します。私は2013年4月に他短期大学から上智大学史学科へと編入学しました。まだ上智大生としては2年目の私ですので、史学科で過ごす四年間のお話は他の方にお任せして、これから私の所属している豊田ゼミについてお話ししたいと思います。
豊田先生は、西洋古代史、とりわけ古代ローマ史を研究なさっている先生です。古代ローマといっても歴代皇帝の話や政治制度の話、また神話についての話や初代キリスト教の話、そしてお風呂やトイレなど古代ローマ人の生活にかかわる話など、研究対象は多岐にわたります。そうそう、古代ローマのお風呂といえば『テルマエ・ロマエ』で話題になりましたね。ゼミでは先生が撮影してきてくれた古代ローマ時代のお風呂やトイレの遺跡が写真で見られます。私はこの夏、先生のイタリア現地研究の後をついて歩き、自分のカメラに収めてきました。「と、トイレだー!」と興奮するアジア人はなかなか奇異な目で見られたことでしょう…。
Pompeiiの広場forum, 遠景はヴェスビオ火山(2014年夏)
さて、話を戻して豊田ゼミの概要を説明しましょう。
ゼミに入る一番の目的は、ずばり「卒業論文を書くこと」です。この卒論は史学科では卒業のために必須であり、大学で過ごした時間の集大成となります。豊田ゼミで書く卒論の形式は、横文字の著作を最低ひとつ訳し、その著作について自分の考察を論じます。横文字とは、英語やイタリア語・ドイツ語のこと。つまり、語学力がとても大切です。また、論文を訳すためには古代ローマ時代の知識だけではなく、専門用語の知識なども必要になってきます。そのために、プレゼミ・ゼミで、段階的に色々な論文を読み、古代ローマ時代の見識を深めていきます。ちなみに、2013年度はプレゼミ前期の課題図書が一枚の銀貨から見るローマ帝国各地の話、後期が碑文から見た港町オスティアの話、そしてゼミで取り扱った論文はコンスタンティヌス凱旋門の話でした。こうして様々な論文に触れていく中で、自分の興味ある分野を見つけ、卒業論文のテーマを見つけていきます。
私の卒業論文テーマは、コンスタンティヌス帝の母親聖ヘレナについてです。ローマ市内にあるサンタ・クローチェ・イン・ジェルサレンメ教会には、彼女が聖地で見つけてきたイエスが磔になった十字架の一部が聖遺物として納められています。私はこの教会と、聖ヘレナについての本を卒業論文にする予定です。その研究のために、先ほど簡単に触れましたが、私はこの夏は豊田先生の現地研究の後をついていきました。

私の卒論対象のSanta Croce in Gerusalemme, Roma のファチャード(2014年夏)
先生は本を読むことだけでなく、目で見、肌で感じることをとても大切に考えています。そのためにゼミや先生の担当する西洋史概説では、すべての学生に映像レポートが課題として出されます。私もすでにいくつかの映像を見てレポートを書いてきましたが、やはり実際遺跡に立つこと以上に素晴らしいことはないと思います。これは、どの地域・時代を研究しても同じなのではないでしょうか。もちろん、大量のお金と時間が必要となるので、すべてのゼミ生が参加できるわけではありません。これからたくさんの時間がある後輩である皆さんにはぜひ体験してほしいことのひとつです。
以上が古代西洋史の豊田ゼミの紹介となります。思いのほか長くなってしまいましたが、まだまだお話しできていないことがたくさんあるのが残念です。機会があったらぜひお話しします。
皆さんが「ここだ!」と思えるゼミが見つけられることをお祈りしています。最後まで読んでいただきありがとうございました。