上智大学の史学科では、日本史・東洋史・西洋史といった歴史学の伝統的な分野をしっかり学びながら、現代的で幅広いテーマにも挑戦しています。たとえば、環境と人との関わりを考える「環境史」や、戦国時代から江戸時代にかけてのキリスト教を研究する「キリシタン史」、人々の感情のあり方を探る「感情史」などです。さらに、「パブリック・ヒストリー(公共の歴史)」や「医療と社会の歴史」、「碑文学」や「音楽史」など、さまざまな分野と結びついた研究も進められています。
また、史学科では上智大学史学会と協力してシンポジウム(研究発表会)を開催し、その成果を機関誌『上智史学』で公表しています(この学術雑誌は上智大学の学術情報リポジトリで自由に読むことができます)。学生と教員が一緒に考え、発信することで、歴史を多角的にとらえる学びが広がっています。
・「アイヌ=自然=共生」ナラティヴの成立をめぐって
・『古事記』弟橘比売命入水譚に語られる女性の主体性と巫女性
・幕府滅亡後の鎌倉陰陽師の消長
・戦国大名伊達氏の領国支配と塵芥集
・中近世移行期における海村の土豪と城―大川氏と豆州長浜城を例に―
・16世紀末から17 紀初頭の細川家とキリシタンについて―細川忠興・忠利のキリシタン対応を中心に―
・江戸時代における越中売薬行商人薩摩組の役割―薩摩藩での売薬行商活動の存続について
・明治後期小学校教師の教育経験―師範学校と「師範型」教師の発生―
・東京裁判に対する人々の反応―『占領軍治安諜報月報』の分析から
・1980年代バブル期のファッション誌に見る消費文化と女性像の変容―『an・an』『non-no』を中心に―
・中国古代の宗教的職能者と国家
・魏晋南北朝における蛮漢融合に対する考察―漢人と異民族の相互交流的観点から―
・日中戦争期中国農村女性の苦悩と郷村服務の意義
・香港・九龍城における住民組織の分析
・古典期アテナイにおけるキュベレー信仰の受容と背景
・バースのローマ化―文化変容・都市構造からの考察―
・「聖戦」としての十字軍の揺らぎ―年代記における幻視の描写と十字軍贖宥の変遷から
・The Public Baths in the Iberian Peninsula, 1100- 1600: from Coexistence to Expulsion
・パリ外国宣教会の東アジア布教を探る―宣教師の特徴と布教方法を中心に―
・パリ・ノートル=ダム大聖堂とサン=ドニ大聖堂の再建と聖性―19世紀ヴィオレ・ル・デュクの修復事業から―
・19・20 世紀転換期のアメリカ合衆国における女性労働者の連帯─労働騎士団における女性の分析を通して―
・ナチ・ドイツにおける自動車産業の発展と政治の関わり―ダイムラー・ベンツ社とアダム・オペル社との比較を通して―