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フランス文学科についてフランス語学・文学の総合的な学習を通して語学と文学の研究の方法論を学ぶほか、自主的な文献収集と読解で批判的な思考過程を体験します。それと同時に自らの言葉で問題を表現し、対話する技術と感性を養います。文学者が社会の常識的な考え方や大勢順応的なあり方と戦いながら人間性を極めていく姿勢は、フランス文学の特徴の一つです。
そのため、単にフランス語能力を身につけてフランス文化に精通するだけでなく、どのような社会にあっても批判意識と問題意識を持てる人材、さらに国際的な研究者の養成を目標としています。 -
フランス文学科で学ぶことフランス文学科で学ぶのは、フランス語で書かれたテクストを読むことです。
では、テクストとは何でしょうか?
それは、もともと「織られたもの」(ラテン語textus)という意味です。また、日本語の「読む」には「数える」という意味があり、フランス語の「読むlire」は、もともと「集める」(ラテン語legere)という意味でした。 人は満天に輝く星を見ながら、星を「数え」、「集める」ことによって、そこに織り込まれた「天秤」や「乙女」等を読み取り、さらに生年月日と関連づけて運命まで読もうとしました。
こう考えると、「テクスト=織られたもの」は、かならずしも文字で書かれたものだけを指すのではないことがわかります。太古の昔から現在まで、人はいつも「見る」をなんとか「読む」に変えようとしていると言ってもいいかもしれません。
フランス語をとおして織りあげられた美しい作品は数多く存在します。文学はもちろん、映画や舞台芸術、絵画だってここに含まれます。それらをわたしたちはまだまだ「見ている」だけかもしれません。それを少しずつ「読む」に変えていくこと、それがフランス文学科で学ぶことです。
教員は学生にその方法を伝授しながら、学生も教員もみんな、もっともっと「見る」を「読む」に変えていこうと努めています。
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学科長からのメッセージ作品を通じて時空を超えた旅に出ようフランス文学科長 わたしたちは日々、何かを見たり感じたりして「これは何だろう?」と読み解こうとしています。その時、意識しなくても、今までに自分が体験してきたこと、読んだ本、観た映像、聴いた音楽などと照らし合わせて「今、ここ」を感じ、把握していませんか。 フランス文学科で、文学だけでなく絵画、オペラ、バレエ作品などを読み解き、遠い場所や時代を分析するうちに、身近なものもより深く味わえる実感を持つかもしれません。フランスだけでなく時にはベルギー、アフリカ、カナダなどのフランス語圏に触れ、さまざまな考え方を「読む」ことで、地域や文化の違いを細やかに分析し、そこから自分の考えを組み立てる経験を積むことができます。 個々の経験や作品を「見る」だけでなく、他のジャンルの作品との関係や社会背景をふまえて読み、そこから開けてくる世界を聴き、嗅ぎ、立体的に把握する旅に出ませんか。ビデオも録音もなかった時代に少しでも入り込むことをゆるしてくれるのは、書かれた言葉、描かれた作品、紙やスクリーンや人々の脳内にやきつけられて長い時間の中を泳いできた何かです。 ふと見える現実と、それを描いた作品の間をつなぐことで、わたしたちは個人の人生や感性を超え、異なった時代の想像力に触れることができます。文学や舞台芸術、絵画、音楽を「読み」ながら、想像力を何倍にもかけ合わせ、心理の分岐点を超えて思いを伸ばしていく、そんな冒険を一緒にできることを楽しみにしています。
パリ・オペラコミック座のサロン