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教員紹介

文学部 / 文学研究科

永富 友海
永富 友海 教授

Nagatomi Tomomi

  • 主な専門分野
    19世紀イギリス文学・文化、ヴィクトリア朝風俗史(直近では、19世紀中期のロンドンに登場した騎乗の高級娼婦と、彼女たちの階級横断的な存在・言動が引き起こした社会的・文化的余波を、文学作品との関係性において跡付けるという研究に従事しています)
  • 担当科目
    Reading & Research(一年次生必修科目)、Critical Reading(二年次生必修科目)、English Studies Seminar(演習)、Special Topics in British Studies(講義)、History of English Literature & Culture(講義)、Research Project(卒論)、大学院担当科目
  • ゼミ紹介
    小説(Novel)とは読んで字のごとく<新しい>ジャンルで、イギリス文学の場合、その起源を18世紀後半に見るのが通説です。当時日の出の勢いであった19世紀イギリス社会の成熟過程には、他ならぬこの小説が大きく関与しています。本演習では19世紀小説(主人公の成長過程を描くわけですから当然長い話となります)を取り上げ、小説がこの時代に確立した形式(結婚と相続の可能性を示すことで社会の存続を示唆する)はつねに個人の欲望とせめぎ合っていたことを、テクストの読解と分析を通して理解していきます。たとえば同様に恋愛を主題としていても、類似に主眼を置いたパートナーの選択によって安定と保守の物語を紡ぎ出そうとするジェイン・オースティンの小説に対し、『ジェイン・エア』は差異の力学によってドラマチックな愛を演出します。こうした恋愛はまた同時に人種的他者もしくは階級的他者との婚姻、あるいは近親相関的な身内婚の問題を孕んでおり、小説とは法律や慣習、道徳や偏見といった社会的文化的言説との呼応関係によって成立しているテクストであることを、本演習を通して学んでいきます。
  • メッセージ
    大学で過ごす数年間は、みなさんがこれほど自由に時間を使えることなど後にも先にもなかったとやがて振り返ることになる、宝物のように貴重な一時期です。そんな大切な時間に何を学び、何を専攻すべきか、これはたしかに一大問題と言えそうです。とはいえ、高校の段階であらゆる可能性を精査し、ただひとつの道を選べるひとなど、そう多くはいないでしょう。育った環境、周囲からの影響、自らの志向、能力などを掛け合わせ、多くの必然と、それと同じくらい多くの偶然の重なりのなかから進路が決まっていったりするのではないでしょうか。自分に最適の場所を見つけようとする試みは大切ですが、とりあえず行き着いた扉のむこうに広がる学びの世界で様々なことに興味を抱き、常に好奇心をもって新しい知に触れていこうとする柔軟さと謙虚さがあれば、何十年かのちに懐かしい気持ちで振り返ることのできる大学生活をきっと送れるはずです。教師や友人との議論を通して新しい知見に出会い、知の宝庫たる図書館で思考を深め、文学作品に触れることで未知の感情に目覚める。この学科の選択は就職に役立つのかなどといった発想は的外れもいいところだったと胸を張っていえるような一生の宝物を掘り当ててください。みなさんの感情教育の一端に関わることができる場となることを、英文学科は目指しています。