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主な専門分野
18世紀ドイツ文学および思想史
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担当科目
「ドイツ文学入門1」「ドイツ語Ia/b」「ドイツ語IIa/b」「ドイツ語科教育法I」「ドイツ語科教育法II」「卒業論文」「大学院」
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研究紹介
18世紀ドイツの思想家F・H・ヤコービ(Friedrich Heinrich Jacobi, 1743-1819)について研究しています。ヤコービはオランダの哲学者スピノザの哲学体系に当時としては比較的正確な理解を示しつつ、理性をよりどころとする合理主義の思考は必然的にスピノザの唱える無神論的な哲学に到達せざるを得ないという独自の見解を示しました。ヤコービが提示したスピノザ哲学の新しい捉え方はゲーテ、ヘルダー等の文学者、カント以降のドイツ観念論の哲学者に大きな刺激を与え、彼らのスピノザ受容を促しました。現在はヤコービとカント及びカント以後の哲学との関わりについて研究しています。ヤコービは自身の哲学思想を文学作品を通しても表しており、同時代の哲学との論争の影響がどのように作品に表れているかも論じていきたいと考えています。
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ゼミ紹介
一年次生対象の「ドイツ文学入門1」という授業では中世から19世紀リアリズムの時代までのドイツ文学史の講義を行っています。文学史上の個々の時代を代表する作品を取り上げ、その時代の思想・歴史・社会的な背景を踏まえながら論じています。古高ドイツ語(8世紀~11世紀)、中高ドイツ語(11世紀~14世紀)、初期新高ドイツ語(14世紀~17世紀)等の現代ドイツ語とはかなり異なるドイツ語テクストの原文も参照し、韻律のあるテクストを音声でも聞くことで、作品についての理解を深めようと試みています。
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メッセージ
文学作品、芸術作品の理解に際しては、個々の語句や表現の意味の把握、韻律や構造の分析、作者個人や時代的・社会的な背景についての知識の習得、様々な立場からの解釈や研究の批判的な考察といった知的な作業とともに、作品の働きかけに自分の身を任せ、感受性と想像力を十分に働かせて「遊ぶ」ことが重要です。18世紀ドイツの文学者フリードリヒ・シラー(Friedrich Schiller, 1759-1805)は「知性」と「感性」の調和的な協働を可能とする芸術作品の享受において、人間はもっとも豊かな人間性を発揮し育むことができることを説きました。そのような豊かな人間性は、現実の様々な問題を解決するための自由な発想の源となるものです。深い思想性を宿すドイツ語圏の文学・文化を通して、皆さんも自分の新たな可能性を探ってみませんか。