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2014.08.02

山内ゼミ紹介2-1

                     3年 匿名希望 〈2014年度版〉



 担当教員の山内教授の専門は、朝鮮王朝史、朝鮮儒教なので、彼はゼミの内容は彼の専門に即したものにしたいと考えているらしいが、ただ国立大学ならともかく、私立大学の上智の現状はそうあまくないようだ。朝鮮史を卒業論文のテーマに選ぶ学生は、韓流ブームが取りざたされているにもかかわらず、平均して隔年に一人程度にすぎないのが現状という。韓流ブームはどうやら学生の親世代の問題らしく、しかも現内閣の登場以降、日韓関係は従来になく険悪で、せっかくの韓流ブームも下火になってきているともいわれている。

 そこで、このいわば自然消滅の危機にある山内ゼミでは、従来から生き残りをかけて、他のゼミには参加しにくい学生を、意識的に受け入れるようにしてきたという。それは、イスラーム及び東南アジアの分野を専攻しようという学生である。幸いなことに、上智には他学部所属ではあるが、イスラーム及び東南アジアの歴史を専攻する優秀な教員が多く在籍している。彼等の実質的な指導を前提にすることができれば、史学科の学生のニーズにこたえることができるというのが、山内教授の考えらしい。実際、特にイスラームの分野で卒業論文を書こうという学生は、アラビア語やペルシャ語などの言語をマスターしなければならないという覚悟がある、いわば志の高い学生が多いので大いに期待しているとのことである。

山内教授も、もし自分が若くて、あらためて専攻分野を決めることができるとすれば、イスラーム史を選んだかもしれないという。この発言がどの程度本心であるのかは、知る由もないが、例えば、オスマン帝国の体制あり方が、現在頻発する民族紛争などに代表されるような近代国民国家間の諸矛盾を、あるいは克服し止揚するためのヒントになるのではないかというような問題意識も持っているらしい。

山内教授は、大学院は史学専攻所属ではなく、数年前に創設された文化交渉学専攻所属の教員である。そこで、本ブログに掲載する記事作成のために、史学専攻の大学院生をわずらわさないですむことを誠に幸いだと思っているようである。なお、文化交渉学専攻の中国人留学生が山内ゼミにも顔を出している。学部の学生としては、ゼミのレポーターを担当する回数がその分減るわけで、大変助かっている。「横浜中華街の中国料理の歴史」、「在華イエズス会士と中国語」、「西洋式軍服導入の中日比較」など、とても面白い研究テーマに関する発表がきけるのも楽しい。


  

鴨緑江で水遊びをする北朝鮮の子供たち

  

韓国の野仏(雲住寺)

   

郷校(朝鮮王朝時代の地方高等教育機関、丹城)