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2026.10.01

2026年度文学部秋の1年次生研修プログラムを開催しました

9月24日(木)、文学部1年次生を対象とした「文学部秋の1年次生研修プログラム」を開催しました。今年度は「大学でどう学ぶか」をテーマに、生成AIに関する講義と、各学科による研修プログラムを実施しました。

第1部 生成AIと大学での学び


第1部では、文学部長の挨拶に続き、お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科の伊藤貴之教授をお招きし、オンラインで生成AIをテーマとした講義を行いました。あわせて、文学部哲学科の梅田孝太助教からも、大学における生成AI利用と学びについて講義が行われました。


伊藤教授には、大学で生成AIを利用する際に求められる基本的な知識や考え方について、具体的な事例を交えながらご講演いただきました。講義では、生成AIが誤った情報や存在しない情報を生成する可能性、出力に偏りが含まれる可能性のほか、著作権やプライバシー、情報セキュリティなど、利用にあたって注意すべき点について説明がありました。
そのうえで伊藤教授は、生成AIを単に避けるのではなく、その特徴や限界を理解しながら適切に活用することについてお話しされました。レポート作成を例に、生成AIに課題そのものを委ねるのではなく、アイデアを整理したり、自分の考えを深めたりするための対話相手として活用する方法が紹介されました。また、プロンプトの工夫や、生成された情報を自分自身で確認・検討する必要性についても、具体例を示しながら解説されました。
さらに、大学での学習だけでなく、研究活動や就職活動など、学生生活のさまざまな場面における生成AIの活用例も紹介されました。生成AIを学習のパートナーとしてどのように取り入れることができるのか、今後の大学生活を考えるうえでも多くの示唆をいただく講演となりました。


続いて梅田助教は、上智大学における生成AI利用の方針を紹介したうえで、大学や文学部における「学び」と生成AIとの関係について説明しました。
講義では、生成AIについて「何をしてはいけないのか」という禁止事項だけを考えるのではなく、「大学でどのような学びを目指すのか」という観点から考える必要があると述べられました。また、自分で読んでいない文献について生成AIの説明だけに頼ったり、生成された文章をそのまま提出したりすることを例に挙げ、そうした利用が大学での学びとどのように関わるのかについて解説がありました。
さらに梅田助教は、生成AIを使う場合にも使わない場合にも、自分が大学で何を学ぼうとしているのかを考えることが重要であると説明しました。


第1部を通して、学生たちは生成AIの特徴や利用上の注意点について学ぶとともに、生成AIとの関わりを通じて、大学で自分がどのように学んでいくのかを考える機会となりました。


第2部 各学科による研修プログラム


第2部では、各学科に分かれてそれぞれの研修プログラムを実施しました。史学科と国文学科は合同で8つのグループに分かれ、大学周辺の史跡や文化施設をめぐるフィールドワークなどを行いました。
今回はそのうち、史学科の北條勝貴教授・森田直子教授が担当するBコース「四ツ谷周辺歴史民俗散歩」の様子をご紹介します。
Bコースでは、大学から荒木町を経て市ヶ谷方面へと歩き、金丸稲荷神社、津守弁財天、合羽坂、柳田國男旧居跡、市ヶ谷亀岡八幡宮などをめぐりました。学生たちは教員の解説を聞きながら、現在の街並みに残された史跡や地形を実際に確かめていきました。


荒木町周辺では、かつて花街として栄えた地域の歴史や、水辺と地形との関係などについて説明がありました。さらに市ヶ谷方面へ進みながら、旧陸軍士官学校をはじめとする軍関係施設や、印刷・出版文化など、この地域に重なってきたさまざまな歴史をたどりました。


途中、市ヶ谷記念館については事前予約が必要なため館内を見学することはできませんでしたが、中央大学のご厚意により中央大学市ヶ谷キャンパスに入構させていただき、屋上からその外観を見学する機会を得ました。市ヶ谷記念館は、かつてこの地に置かれていた陸軍士官学校などの歴史を伝えるとともに、三島由紀夫の「三島事件」ともゆかりのある場所です。
その後は、民俗学者・柳田國男の旧居跡や、作家・長谷川時雨と女性文芸誌『女人芸術』にゆかりのある場所なども訪れました。学生たちは、当日のしおりに掲載された古地図や現在の地図と実際の街並みとを照らし合わせながら、現在では見えにくくなっている地域の歴史をたどりました。


最後に市ヶ谷亀岡八幡宮を訪れました。普段何気なく通り過ぎている大学周辺の街にも、地形や寺社、軍事施設、文学者や出版文化など、さまざまな時代の歴史が重なっていることを、実際に歩きながら学ぶフィールドワークとなりました。

(学生の顔に関してはプライバシーの関係からぼかして掲載しております)

今回の研修では、生成AIとの向き合い方について考える講義と、各学科の特色を生かしたプログラムを通して、学生たちがこれからの大学での学びについて考える機会となりました。秋学期のスタートにあたり、それぞれが今後の学びを深めていくためのきっかけとなる研修となりました。